「どうしようか。」——中居氏がB氏に打ち明けた“相談LINE”の衝撃の一言
中居正広氏がフジテレビ幹部B氏に送ったLINEの中でも、特に注目されたのが「どうしようか。」という短い一言です。
このメッセージは、被害女性が摂食障害とうつ症状で入院したことを中居氏が知った直後に送られたものであり、事件の深刻さを理解しながらも対応に迷っている様子をうかがわせます。
「見たら削除して」と続けて送られた一文には、LINEの内容が外部に漏れることへの強い懸念と、記録を残したくない意図が感じられます。
さらに中居氏は「お金も無く、あの日を悔やむばかりと」と、女性の苦境を説明しながらも、具体的な支援よりもまず“内密”であることに重きを置いていたことが読み取れます。
相談という名のもとに、責任を分担しようとする構図が浮かび上がるやりとりです。
このLINEは、被害の本質をすり替えようとする意識と、対応のズレを如実に示したものであり、第三者委員会も重く受け止めています。
一見、被害者の心情を気遣っているように見えるこの一連の文章は、実際には中居氏自身の立場を守ることを最優先した自己防衛的なLINEだったと言えるでしょう。
こうしたLINEの文脈は、事件の捉え方が「対処すべき社会問題」ではなく、「早く片づけたい個人のトラブル」だったという意識を浮き彫りにしています。
「無邪気なLINEしてみましょうか？？」——幹部B氏の軽率な返答
中居氏から相談を受けたフジテレビ幹部B氏が返した言葉、「無邪気なLINEしてみましょうか？？」。
この一言は、被害女性が摂食障害とうつ病で入院しているという深刻な状況を把握したうえでの発言であり、その軽率さに大きな非難が集まりました。
第三者委員会の報告書でもこのLINEが特に問題視されており、深刻なハラスメント案件に対する理解の欠如を象徴するやりとりとして位置づけられています。
B氏は当初から中居氏に強く同調する姿勢を見せており、「お役に立てるよう尽くします」などと繰り返していました。
その態度は、第三者委員会からも「明らかに中居氏サイドに立った対応」と評価され、被害者より加害者を守る姿勢がフジテレビ社内に存在していたと指摘されました。
特に問題なのは、B氏がフジテレビ内の編成幹部という立場でありながら、社内の人権意識や危機管理よりも、「人気タレントとの関係維持」を優先した点にあります。
被害女性に対して無邪気なLINEを送るという行為は、加害の再発や2次被害を誘発するリスクすらあり得るものでした。
それでも中居氏に寄り添う姿勢を崩さなかったB氏の行動は、フジテレビ全体の組織的な問題を象徴しています。
「お見舞金もできるが、快気祝いでも」——中居氏からの提案LINE
事件後、中居氏は女性アナウンサーに対し、「お見舞金もできるが、快気祝いの名目でもできる」と提案するLINEを送っています。
この文面には、一見配慮ある申し出のように見えて、実際は金銭的解決によってトラブルの沈静化を図ろうとする意図が強くにじんでいました。
さらに中居氏は、「贈与や税金の関係もあるからその範囲内で」と述べており、法的リスクや税務上の扱いを計算しながら金銭提供を考えていたことがうかがえます。
これに対して女性側は、「第三者を入れて、確実で誠実なやりとりにするべきでは」と返答。
しかし中居氏は「弁護士を入れると対立構造になるから会社の中で話せる人を立てよう」と提案し、第三者の介入を避ける姿勢を一貫して見せました。
このやりとりから見えてくるのは、問題の本質に向き合うのではなく、火消しを優先する加害者意識です。
報告書でもこの部分は明確に問題視されており、「快気祝い」などの名目を使った金銭提供は、被害者の心情に配慮を欠いた行為であると断じられています。
見舞金という行為そのものが悪ではないものの、その手段と背景にある“言質を取らせない”意図が、今回の事案をより深刻なものにしています。
「100万円届けてほしい」——中居氏がB氏に託した現金LINE
中居正広氏は、最終的にフジテレビ幹部B氏に対して「100万円を女性に届けてほしい」とLINEで依頼しました。
このメッセージは、慰謝の意図を“見舞金”という名目で包み隠す行為であり、第三者委員会からは「口封じ」「2次加害」とも評価される危険な行為と明確に指摘されました。
さらに中居氏はLINE上で「贈与税の対象にならない範囲で」と述べており、被害者への誠意よりも法的リスク回避を最優先していた姿勢が浮かび上がります。
B氏はこの依頼を受け入れ、女性にLINEで「中居さんからのお見舞いをお渡ししたい」と連絡し、7月28日に病院を訪れました。
しかし、見舞品の中に封筒が入っていたことから現金だと気づいた女性は、即座に受け取りを拒否し、B氏を通じて中居氏に返却しています。
この一連の流れは、被害者の信頼をさらに損なう結果となり、フジテレビ全体への不信感へとつながっていきました。
見舞金の内容や方法も問題でしたが、それを“親しい幹部”を使って届けさせるという構図が、あまりにも不透明であり、誠実な対応とは程遠いものでした。
このLINEの存在は、加害者側が自己の都合で“善意”を装い、被害者をさらに追い詰める構造を如実に表しています。
「ひと段落ついた感じかな。色々助かったよ」——退職後のやりとり
2024年9月、被害女性がフジテレビを退職した直後、B氏は中居氏にその旨をLINEで報告しました。
それに対し中居氏は、「了解、ありがとう。ひと段落ついた感じかな。色々助かったよ」と返信しています。
この文面には、事件が個人的なトラブルとして“収束”したという安堵感と、被害者の退職を前提に安心している態度が如実に表れています。
また、B氏も「例の問題、ひと段落したかと思います。引き続き、何かお役に立てれば動きます！」と返答しており、まるで事件後の“戦後処理”を終えたかのような認識でした。
第三者委員会はこのやりとりを強く問題視し、「女性の退職＝問題の解決」と捉える感覚そのものが加害的であると断じています。
被害者の心身が傷つけられ、退職という形で現場を離れるしかなかったことは、決して“一区切り”などではありません。
それにもかかわらず、このLINEの内容は、加害者と組織が事態を“面倒な問題”として処理しようとしていた証左に他なりません。
被害者本人に対する謝罪や回復支援の文言が一切なく、自らの立場が守られたことに安堵するやりとりは、フジテレビ内部の倫理観の欠如を物語っています。
中居正広とフジ幹部のLINEが明らかにした“圧力と黙殺”の構造｜まとめ
中居正広氏とフジテレビ幹部B氏のLINEのやりとりは、単なる個人的な連絡の域を超え、組織的な“黙殺”と“口封じ”の構造を如実に表す証拠となりました。
「無邪気なLINE」「快気祝いの名目」「ひと段落ついた感じ」など、事態の深刻さを矮小化しようとする言葉選びの数々は、被害者の心にさらなる傷を与えるものでした。
LINEという“日常的なツール”が、権力構造を映し出す鏡になっていたのです。
第三者委員会は、これらのやりとりに対して厳しく言及し、「中居氏とフジ幹部のやりとりは、女性の回復支援ではなく、中居氏の保身のために行われた」と明確に断じています。
また、見舞金の受け渡し方法や第三者の介入を避ける姿勢に対しても、「誠実な対応とは到底言えず、むしろ2次加害の側面が強い」と評価しました。
被害者が「断れば仕事に影響が出るかもしれない」と感じざるを得なかった背景には、こうした“LINEで済ませる”文化と、それを支える組織体質が存在していたのです。
今回の件は、フジテレビという一企業の問題にとどまらず、業界全体が抱える権力とハラスメントの構造的課題を浮き彫りにしました。
私たちはこれをただのスキャンダルとして消費するのではなく、再発防止と制度改革に活かすべき社会的教訓として受け止める必要があります。
コメント